プレコンセプションケアが注目されだしたのはなんで?

小野寺沙恵
プレコンが国レベルで推奨されるようになった背景は?
金山先生
少子化と低体重児出生、性教育の問題ですかね

性教育というより生殖教育ですね。生殖に関する教育、例えば排卵の仕組みとかですね。生殖に関わることってあまり教育されてないんですよね。排卵の仕組みがわからなきゃ、いつ妊娠するかとか、自分自身が妊娠しやすいのかどうかっていうこともわからないですよね。

例えば生理不順が無排卵に繋がるっていうことが知られていないんですが、ご存知ですか?

生理不順というのは、別に大した病気じゃないと思ってる人が多いですね。生理不順っていうのは無排卵に繋がる可能性が高く、ひどい生理不順というのは無排卵である場合が非常に多いんです。

無排卵を放置すると、不妊症になります。

無排卵というのはがんと一緒で、無排卵の状態を放置していると、その期間が長いほど、重度の排卵障害になって不妊症になる可能性が非常に高いです。生理不順というのは、不妊症に繋がるんだということを知らない若い人たちが多いっていうのは大きな問題です。

生殖教育というのは、産婦人科の中では性教育の一環だと考えていますが、一般の人は性教育というと、エイズや梅毒などの性病の危険性を教えて、コンドームをあげて、避妊を教えることを性教育だと思っている人が多いんです。性教育はそれだけでは不十分で、生殖についてしっかり知識を持った上で、避妊や排卵、子作りには何が必要かという教育をしなければならないと思います。

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