子宮内膜症ってどんな病気ですか?

小野寺沙恵
子宮内膜症ってどんな病気ですか?

子宮内膜症の原因のひとつに月経血の逆流があります。逆流というのは、普通は月経血は子宮から膣に出て出血してるんですが、少量でも一定量が卵管の方に行ってしまう。卵管を経由して、おなかの中に月経血がでてしまう。その月経血が定着しちゃうのが子宮内膜症です。

子宮内膜症は非常に多い病気で、ここ20〜30年で急激に増えている病気なんです。子宮内膜症の一つの原因は月経血の逆流で、月経の回数が増えればそれだけ子宮内膜症のリスクが高まるっていうことですよね。最近は少子化で子供を産まないので子宮内膜症が急激に増えていると考えられています。

子宮内膜症数推移

平成9年時点で13万人が受診、少なくとも日本人女性の5%が罹患していると考えられている

出典:厚生労働省 働く女性の健康に関する実態調査結果 平成16年

子宮内膜症とは

子宮内膜またはそれに似た組織が何らかの原因で、本来あるべき子宮の内側以外の場所で発生し発育する疾患が子宮内膜症です。20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれています。

子宮内膜症は女性ホルモンの影響で月経周期に合わせて増殖し、月経時の血液が排出されずにプールされたり、周囲の組織と癒着をおこしてさまざまな痛みをもたらしたりします。また、不妊症の原因にもなります。

日本産科婦人科学会

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