閉経しても産婦人科で診てもらう事はできますか?

インタビュアー

閉経しても産婦人科で診てもらう事はできますか?

金山先生
もちろんできますよ。(笑)

たしかに、閉経したら産婦人科は関係ないと思う人が多いみたいだけど、産婦人科学会でも閉経後の女性の健康管理をもっと積極的にやりましょうということで動いていますね。そういう意味では、日本女性医学学会というのが今発展してますね。

日本女性医学学会というのは、以前は日本更年期医学会という名称だったんですけど、今は名称を変えて、思春期の若い女性から老年期の閉経後の女性までトータルでケアしましょうというのが主旨の学会で、産婦人科の中でも今まであまり扱ってこなかった、思春期とか老年期も診ていきましょうというのに力を入れている学会ですよね。

特に老年期に起こりやすい骨盤臓器脱(子宮脱、子宮下垂など)や尿失禁は、産婦人科でも積極的に診るようにしていますね。

あと、卵巣がんとか子宮体がんなどは、閉経後も多いのでがんの検診を受けるのにも産婦人科検診は大事ですよね。卵巣がんも子宮体がんも最も多いのは50代〜60代ですね。

→骨盤臓器脱

骨盤臓器脱とは、出産や加齢(閉経)などの影響で骨盤底筋群が低下して膀胱、子宮頸部、直腸、膣壁などの骨盤内臓器が腟口から脱出する病気の総称です。昔は、子宮脱、膀胱脱、直腸脱などと呼ばれていましたが、まとめて骨盤臓器脱と呼ぶようになりました。

患者数は800万人にも上ると言われ、閉経後の50歳以上の人の40%に症状があると言われています。

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